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カルロス・ベナイムの卓越した美的感覚は、モロッコのタンジールで天然香料に囲まれて過ごした幼少期に育まれました。

そして、伝説的なアメリカ人調香師アーネスト・シフタンの下でのトレーニングを経て、より大胆で勇壮な美しさを手に入れます。

彼が生み出す非常に優美なアコードは、彼に宿る神秘的な審美眼のなせる技なのです。

マグノリアの花は、フローラルというよりも柑橘を感じる爽やかな香りが印象的です。カルロス・ベナイムは、そのオープニングに、このマグノリアが持つユニークなフレッシュさをベルガモット、グレープフルーツ、レモンのシトラスノートで印象的に表現しました。

そして、微かなアプリコットと共に、やがて落ち着いたセンシュアルなノートへと移ろい、ベチバー、パチョリ、ツリーモスの巧みなカクテルが加わることで、纏う者の肌と交わりながら、長時間に渡りその余韻を深く残します。

「オー ドゥ マグノリア」は一見すると非常にシンプルなアコードですが、タイムレスな魅力に溢れた香りです。